しわ改善やエラ張りのボリュームダウンなど、多岐にわたる施術に使われるボトックス注射。メスを使わないので、比較的気軽に受けられる美容医療です。そこで、今回は、ボトックス注射の効果やメリットデメリットについてご紹介します。

ボトックス注射とは?

ボトックス注射とは、ボツリヌス菌から取り出して毒素を除去したボツリヌストキシンを注射器で直接肌に打っていく施術方法です。ボツリヌストキシンには、筋肉や汗腺に作用する神経伝達物質「アセチルコリン」の分泌を抑える働きがあります。そのはらたきによって、筋肉の動きをやわらげ、リラックスさせる効果があります。

ダウンタイムも非常に短く、内出血や腫れの症状が現れてもメイクで隠せる程度です。

ボトックス注射の効果持続期間は3〜4ヶ月が平均です。半永久的に効果が出るわけではないため、継続して効果を感じたい人は3〜6ヶ月おきを目安に継続して治療を受けましょう。ボトックス注射の継続治療をやめても、もともとあった症状が徐々に戻ってくるだけなので症状が悪化することはありません。ボトックス注射の料金は、注射を打つ場所や注入する薬剤の種類によって変わります。

また、症例は多くないものの、注射部に痛みを感じることがある、表情が不自然になる場合がある、エラボトックスにより噛む力が弱まる、筋肉の疲労による頭痛、目・眉尻が上がる、注射による内出血や腫れ、脇以外の部分に汗をかきやすくなる、アレルギー反応のリスク、たるみが目立つリスク、思った効果を得られないといった副作用やデメリットが起こる可能性があります。

ボトックス注射の効果

ボトックス注射は、しわ改善のイメージがありますが、打つ場所によってさまざまな症状を緩和できるため、多岐に渡り使用されている治療法です。

ボトックス注射に期待できる効果の1つ目は、表情じわの改善です。

ボトックス注射を表情筋に打つことで筋肉の収縮をやわらげ、しわを目立たなくします。また、ボトックス注射の効果が出ている間は表情筋が必要以上に動かないので、新たな表情じわが発生しづらくなります。

2つ目は、エラ張りの改善です。

骨格以外のエラ張りの原因の多くは、エラ部分にある咬筋が過剰に発達してしまったことです。ボトックス注射を咬筋に打ち、筋肉の動きを弱めることでエラの張りを軽減します。

3つ目は、つり眉や三角眉の改善です。

表情を変えると、眉上の筋肉の眉丘筋が盛り上がり、眉上にふくらみができます。これが癖になると、常に眉毛がつり上がった「上がり眉」や「つり眉」、眉が三角形に見える「三角眉」になってしまうこともあり、不機嫌に見えたり老けた印象を与えることがあります。眉毛の上にボトックス注射を打つことで、眉上のふくらみを解消します。

4つ目は、ガミースマイルの改善、口角アップです。

笑った時に歯茎が見えるガミースマイルが、笑った時に唇を上にあげる上唇挙筋の発達が原因の場合、ボトックス注射で筋肉をリラックスさせることで改善が可能です。また、口元にボトックス注射をすると、口角を下げる口角下制筋の働きを弱めてくれるため、相対的に口角のアップが期待できます。

5つ目は、小鼻の縮小です。

表情によって小鼻が広がったり鼻が穴が大きくなる原因が筋肉の場合には、鼻にボトックス注射を打つことで筋肉の働きを抑え、短時間で鼻翼の広がりや鼻の穴の広がりを解消することが可能です。

6つ目は、顎をシャープします。

表情筋の中の口筋のひとつであるオトガイ筋が衰えると、二重顎や顎のたるみにつながり、凝り固まると、顎先が梅干しのようにシワシワになる可能性があります。オトガイ筋にボトックスを注入することで、筋肉の働きを緩和しあごを少し伸ばすことが期待できます。

7つ目は、脇汗を軽減します。

ボトックス注射を脇の皮膚に数十カ所打つことによって汗腺を麻痺させ、汗の量を抑えることが可能です。汗の量が減るため、匂いも気にならなくなります。

ほかにも、肩こりを解消する、ふくらはぎを細くする、花粉症の症状を緩和するといった効果も期待できます。

まとめ

ボトックス注射は、顔だけでなく、ワキやふくらはぎなど、さまざまな部位に効果をもたらす施術法です。メスを使わず、ダウンタイムも短いので、美容医療が初めての方にもおすすめです。

ボトックス注射の効果はしわの改善だけ?